新メンバー加入したときこそ社内を見直すチャンス

新メンバー加入時は社内を見直すチャンス

新人のインターンや中途入社のスタッフが入ったときこそ、会社のダメなところや、ちょっと変なところに気づける絶好のチャンスだと思う。

新人はまだ会社のことを知らない、外から見た視点があるので、自分たちではあたりまえになっていて気づけない自社の変なルールや変な仕組み、空気に気づける機会になる。


今回は新人が入ったときに、何を見直しているかの話をしたい。

まず弊社Kiizanの新人に、入社して早めのタイミングで「入社前と、入った後のギャップ」を聞いている。


会社に入る前に感じていたことは、外から見た自社の見え方があって、会社に入った後にギャップを強く感じる部分には、求人のミスマッチが潜んでいる可能性が高い。


例えば最近、新メンバーから言われたことは

「こんなに少ないメンバーで自社サービスを回しているとは思わなかった」

「インターンでもサービスの上流部分への意見を求められることが多い」

「井上さん(ぼく)がまわりのメンバーに話しかけると、みんな邪魔くさそうにしている」

「カリキュラム、教え方が丁寧。いくつかの仕事では一緒に仕事に取り組んでくれる」


という意見を聞いた。


余談だけど、3番目の「井上に話しかけるのは、みんな邪魔くさそう」というのは自分では実感がなかったので、まわりに「そう思うか?」と聞いたところ、「井上さんが感じてなかったらいいんじゃないですか」とのことだった。ふんっ!


最後の「意見を求められる環境」という声は、Kiizanではあるあるなんだけども、意見を求められないほうがいい人には不向きな環境なので、PRではきちんとそういう環境であると伝える必要があるなといった、採用観点での見直しの機会にもなる。


自社の空気を読む量を測定する

以外で自社の見直しとして「新人が空気を読んでいないか?」を見ている。


どの組織にも流れる空気がある。
「Don't think! Feel!」な職場はちょっとしんどいですよね。


長く働いているメンバーは、自社の空気を当たり前のように読んだうえで、日々仕事している。その空気がどういった空気なのか、当人たちはなかなか気づけない。

そこで新人をもとに空気を読んでいるかを確認するようにしている。


Kiizanでは「空気を読むよりやってみよう」という文化があり、できるだけ新人には空気を読ませない、気を使わせない。なんでも話せるような環境を大事にしている。

入社数週間後ぐらいの機会で空気を読んでいないかを質問している。

例えば「この1カ月でどんな仕事をしました?」→「その仕事をするにあたって、つまずいたことはないですか?」→「どう解決しました?」みたいな聞き方をして、どのように解決していったのか(もしくは解決できなかったのか)を聞いている。


課題があっても、誰に聞けばよいのか分からない。そんなことをしてもいいとは思わなかったとか、そういう発言がいくつかあると、空気の読む量が多い会社になりつつあるのかもしれない。

ただ分からないことがあって人へ相談をしているなら安心である。そこで相談しにくい雰囲気がなかったかを再確認がてら深ぼりして聞いている。


たまに新人から言われるのは「忙しそうにしてて「話しかけにくい」みたいなことも言われることがある。これはチームとしてバタバタしている状況だったりもするので、チームメンバーにも共有して、みんなで課題を課題として受け取り、内省するか、フォローを強めている。(当人は忙しそうにしていた自覚はなかったりする)


社内で公開している情報も見直すチャンス

あと空気繋がりで「空気を読まない。ドキュメントを読もう」の文化もあったりする(文化多いな)

新人が早く社内の仕事に慣れるために、新人向けのドキュメントを用意している。そこでは会社の仕事の進め方や、ドキュメントの書き方、保存の方法から、機能開発や取り組んだISSUEのドキュメントを整備している。


新人が会社に入って、パフォーマンスを出すときにつまずくのは、なぜそのISSUEに取り組むに至った理由と文脈の「そもそも」が分かりにくいので、そういった部分もできるだけドキュメントに残している。


機能の実装理由なんて、とても質問しにくい。どう質問するか分かりにくい。
そこでドキュメントを整備し、機能の開発や改善で「目的」「背景」「課題」「どう解決したか」を書いている。

読みたかったら、読める環境作りをしている。


いま社内で用意している新人向けの資料は

・新人が社内を理解できるオンボーディング用のサイト(出退勤のやり方とか、年末調整のやり方とか、そんな情報もあり社内で使い情報が網羅されている)

・仕事のやり方を理解するためのサイト(KPTとか、ドキュメントの書き方とか)

・日常業務や会議議事録のドキュメント

・Slackなどのチャットツールの使い方


の4つがある。


ただこれで完全かというと、そうでもないと思っていて、新人が理解出来なかったところをヒアリングして、サイトや資料を修正するようにしている。このアップデートは社内のメンバーのサービス理解の解像度を上げる機会にもなり良い試みに感じる。


あと社内を見直すチャンスではないけれど、新人の多くは仕事をする人の特徴とか考え方みたいなところがなかなか分からない。これは相手の性格を理解するきっかけが必要で、仕事相手をどう理解するべきかは、今、試行錯誤している最中だ。

(ランチ制度を実行中2022年12月)


もっとあるはず。自社のISSUE探し

あと僕らが良いと思った施策や取り組みも、新人から見ると、よく分からなかったり、あまり良いと思っていなかったりすることも多くて、そういったことについても、やんわりと聞き出すことにしている。


ドキュメントが読みにくい、話しかけにくいなども探ると書いたが、意外にも、もっとこういう仕組みにしたほうが効率的というポジティブな改善の種も聞いている。

テスト環境をもっとこうしたい。とか、もっと自由な働き方がいいとか、そういった要望も聞くようにしている。


それ以外のISSUEの見つけ方は、仕事をしていてのギャップみたいなところも聞いている。「同僚や上司と仕事をしてみて、○○(例えばプログラミング)に対しての認識や前提が違うなと思うことってあった?」とか。


そのヒアリングを通じて抽象度の高いISSUEが見つかったら、抽象的なお題やISSUEに対して、みんなで雑談形式でいろいろと話すと、みんなの解像度が揃うことが多い。ISSUEとするかしないかもそのタイミングで判断しちゃう。


例えばセキュリティの観点、テストの考えなど、正解のないお題は、対話を通じて、価値観や理解のギャップを埋めていくことで、ISSUEと自社の関係、今後Kiizanは何をするのかと、具象と抽象をいったりきたりして、自社を内省につなげるきっかけにしている。

いかにチームのISSUEの文脈になおせるかみたいなところを意識している。


インターンが入る機会を通じた見直し

あと弊社はインターンの受け入れをよくしている。

これも自社を見直すのにとてもよい。インターンのメンバーが自分の意見を好きに言ってもいい環境だと気づくと、会社に対していろんな意見を言ってくれる!チームで働くのも初めてというスタッフも多く、いろんな意見を貰う。


インターンが就職面接のためなんかじゃなくて、長期インターンを戦力として採用することで、自社を強くするための気づきの多くを提供してくれる。自社のガラパゴス度を知るきっかけにもなる。

「本当にそれってお客さんが喜ぶことなんでしょうか?」とか「井上さんの以前のお話から考えると、それをしようと思った理由とか聞いてみたいです」といった真っすぐな質問をもらい、自分の仕事に対し襟を正して考えるきっかけになる。


ただ多くのインターンからは「別のスタートアップにインターンで入ったけれど、コピペの作業ばかりやらされた」とか「全く教えてくれる機会がない」「友達がインターンしているベンチャーでは雑用や電話営業ばかり」という声を聞く。それはお互いが不幸になるので、それであればきちんとアルバイトとして採用し、ミスマッチがなくなってほしいなと思う。


なによりもインターンのメンバーの多くは、純粋に良いものを作りたいという気持ちがある。そのキモチに触れたスタッフの多くは、自分の意識を内省するきっかけになる。

そして働くに根源的な「なんのために自分って仕事しているんだっけ?」「何が楽しいんだっけ?」みたいな内省をするきっかけになる。そういうことを恥ずかしくもなく話せる環境はインターンの加入によるところは大きい。


新人が入るタイミング、インターンが入るタイミングを通じて自社を見直そう!というのは社内やチームにとっても、会社はずっと変わるし、変えていくんだ。というマインドを作るにもとても良い。

変化ばかりの世の中で、これからも変化に強い組織となる環境を作っていきたい。 


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