経営者の自分が入りたい会社を作る
こんにちは、kiizankiizan代表の井上です。
弊社運営「UWear」のリニューアルに伴い、Kiizanの紹介資料も更新しました。
ただ会社紹介資料の多くはきれいに整理された情報が書かれていて、本当はどうなんだろう?と思うことも多いですよね?
リモートワーク可能って書かれているけれど、実際リモートワークで適切なフィードバックや打ち合わせができるのだろうか?とか疑問って多くありませんか?
そんなわけで、経営者自ら、紹介資料をもとに、ひとつずつの現状と理想について語ってみようと思います。
あとですねパワポの資料だけでは、「なぜ」を書ききれないもので。
今回のエントリーでは、なぜKiizanではその施策をしているのか。みたいなところも伝えたいと思います。
まず組織作りで僕が大事にしていることは、
「経営者の僕が、その会社があったとして、入りたいと思えるかどうか」
です。少し主観配分多めですが、そこを大事にしています。
自分が入りたくない会社に、なかなか人に勧められません。
ただ僕は経営者であり、目の前の現実があります。
売上があり、原価があり、粗利があります。
そこから現在支払える報酬もそうだし、使えるお金もあり、多くの制約の中で、最適解を目指す必要があります。
組織は常にその制約の狭間で、チームメンバーと対話を続けて、最適な組織の形を探すのではないかなと思います。
その制約がありながら、僕が入りたい会社に求めることをまとめました。現実と理想でもがく姿をお届け出来れば幸いです。
透明で公正で自由な環境がいい。
まず自分が入りたいかどうかは、働く会社の情報が透明であり、判断が公正で、それでいて自由な環境で働きたいと思います。
情報が閉ざされていて、判断が不公平で、多くの行動が制限されているところでは働きたくはありません。そこでまずKiizanの情報の透明性から。
仕事の情報は透明で、働き方は公正か?
現実から。まず情報の透明度で言うと、Kiizanで誰かしか知らない情報は非常に少ないです。会議の議事録はすぐにアーカイブされ、大事なMTG動画はGoogle Driveに動画が保存されます(見る見ないは自由です)
判断の多くは、ユーザーの価値から逆算し施策を実行するかどうか決まります。
新規の機能追加も、背景と、課題と何が解決されたのかが明文化されます。
なお働き方の公正さの観点で言うと、現状、職種によっての公正さは担保されていません。いくつかの職種では現場で仕事をしないといけない業務も多くあります。
エンジニア・デザイナー、ビズデブの職種はリモートや働く曜日、働く時間に裁量がありますが、調達やカスタマーサクセスはまだまだ働き方の自由度が少ないのが現状で、公正の観点では良い設計は出来ていません。でも、この設計に対し議論が必要なことだとは全体で理解していて、みんながその認識をもとに少しでも公正になるような取り組みを進めています。
お金の流れは透明な会社がいい。
Kiizanでは「主観は先出し」の考えがあります。
サイトのデザイン決定などで、あとから「赤が良かった」とか言い始めると、現場の多くは混乱します。そのために最初に、自分がグリップを握っている仕事で自分の主観や希望を先に出して、みんなの意見を聞いて、すり合わせてから、仕事に取り組みます。
これは利益も同じと考えています。
みんなでお客さんの価値を追求する。その結果として利益が出る。それをどのように使うのか、どのような分配をするのかは事前に話し合うようにしています。
僕が仕事をするなら、お金の流れが見えないのは、少し嫌だなあと感じます。
なお現状そこまでは出来ていませんで、今年にこれを達成することで、全体の給与と、環境をこのように変えるという話をしているにとどまっています(2022年11月現在)
人の採用はオープンなところがいい。
人の採用、採用プロセス、また採用には多くの人が参加するようにしています。
人事だけが採用プロセスに携わって、採否が判定される場合、なぜこの人を採用するのかについて高い解像度の説明が求められます。ただその説明コストはわりと高く、また説明しにくい人が採用されにくいという弊害もあります。(出来るだけいろんな人を採用したい)
Kiizanの場合、新人、中途がパフォームするようにオンボーディング、新人の教育体制を構築していて、それらの多くは、Kiizanの迎える人の能動的なコミットメントが必要です。
そこで自分が、この人と働きたい!と思えるかを大事にし、関わるメンバーの多くが採用に参加する組織作りをしています。採用された人と仕事内容のスキル・希望ギャップがあると、現場の人は辛いはずです。
ただ現状、運営メンバーは僕がまだ面接していて、体験入社を通じスタッフみんなが一緒に仕事がしたい。また求職者の方も、働く環境のイメージにギャップが無い状況を作って採用する体制にしています(本音を言えば、そろそろ運営スタッフの面接も誰かに変わってほしい)
そもそも働き方はどこまで自由にするべきか?
これは人によって分かれる価値観なのですが、僕が「その会社に入りたいか?」の観点でお話をすると、僕は、自由な場所で、自由な時間で働きたいです。
今週は沖縄で、来週は会社出社とかわりと自由に設計したい。
ここでの問題は、打ち合わせと雑談をどう設計するかだと思います。
取り敢えず今はフルリモートが仕事が出来る環境にはなっていません(いま週3でリモート可能です)
未来はフルリモート可能を目指していますが、雑談がとても大事に思っていて(雑談を通じて、事業や改善の種になることが多いです)これをどうリモートワークでも実現出来るのかを考えています。
雑談の「そういえば・・」と「それで言うと。」が連発される感じ。雑談が他方に発散され、違うお題にひも付き、関係ないことから、改善の種がひらめく、あの感じです。それをリモートで実装したいです。
今出来ることとして、好きな時間と好きな曜日に働けるようにしようとある程度自由の時間割の設計ができるようにしました(コアタイムはありますが、事前に時間割をどうしたいのかすり合わせができていれば、ある程度自由に設計が可能です)
あとワーケーションの仕組みも少しずつ導入していて、1週間程度、フルリモートで働く環境に変更しました(僕も沖縄と鹿児島と高知で1週間のワークをしました。)
パフォーマンスを高める会社で働きたい。
経営者を評価できる会社。
僕が入りたい会社で言うと、経営陣もスタッフと同じように評価される方が良いなと思います。まだKiizanで出来ていませんが、経営者評価はされる環境にしたいと考えています。
評価は「井上のビジョンはわかりやすかったか」「会社の方向性が明確だったか」「きちんとお金を投資し会社のビジョンを体現しようとしていたか」という点での評価です。
現実として、いま社内で実行していることは、僕が会社に導入した仕組みのいくつかは、導入後にスタッフにインタビューして、良かったかどうか、進め方、進行具合、課題点、次にどうするかなど話し合うようにしています。
また僕担当の仕事の多くも、よくまわりからフィードバックを頂いています(感謝)
ただここで大事なことは、何にスコープを当てたフィードバックを受けるかだと思います。
目先のフィードバックを中心に受けると、どうしても経営者は短期的な利益追求やみんなの御用聞きになってしまいます。
これから長期的に何にコミットするかを経営者ファーストで言語化し、長期的なビジョンに沿って評価される仕組みを作りたいと考えています。
教える機会が多めの環境が、良い(かも)
仕事のパフォーマンスを考えるうえで、自分がする仕事の解像度の高さが、仕事のパフォーマンスと相関すると考えています。
ただだからといって、自分の仕事をもっと理解しよう。サービスを使ってみよう!と言うは易しですが、実行は難しく、なかなかそれだと仕事の解像度はあがりません。
そのために誰かに教える機会は使えます。
人は誰かに物を教えるときに、自分があまりわかっていなかった。ぼんやり理解していたことに気づきます。「なぜこの機能を実装したんだろう?」「なぜこんな設計にしたのか?」など説明する機会があることで、自分の実装の「なぜ?」の理解の解像度があがります。
今で言うと、Kiizanではインターンの採用が多くあり、インターンに教える機会は日常的に存在します。手前味噌ですが、弊社のインターンでは本当に優秀な学生がこうも集まってくれるのかといつも感動しています。いやインターンというと失礼なぐらいで、ともに切磋琢磨する仲間と言いますか。
ただ優秀なインターンといっても、優秀なインターンだからこそ、どのように何を吸収してもらうかが、とても大事です。
そこでインターンを教える機会は通じて、教育者自身の無知に気づく機会が仕事のなかに多く存在します。(エンジニアならペアプロし、ビジデブなら意見だし、僕ならPR戦略を一緒に考えたりで気づく)
労働時間の最適について考える組織がいい。
適切な労働時間について、よく考えますし、考える組織で働きたいです。8時間、週5労働も。誰かが便宜的に決めたものであるなら、わたしたちの最適な労働時間はどれぐらいでしょう。
スタッフにKiizanで強く利益が出たときに、どうなりたいとみんなと話した折に、お金と同じぐらい労働時間を考慮したい。という声もあり、Kiizanでは最適な時間を模索したいと考えています。
労働時間が多くなると、どうしてもインプットの時間が少なくなります。また労働時間を追求するとどうしても無駄を社内に組み込む難しさがあります。トレードオフの関係ではありませんが、相関する部分でもあります。
Kiizanの今の考えでは労働時間が短い分、研究や学習の時間を少しでも長くとって、学びをチームに共有する。いまは残業なしで仕事が出来ていて、労働時間を短くすることを今後も志向していきます。
やっぱり自分が楽しいかどうか。
最後に書きたいのは、なんだかんだ自分がいま仕事を楽しいと感じられるかが大事であるなと。もちろんそれが自由であり、公正であり、オープンな環境であるわけですが、それと同時に僕たちが何のために仕事をしているのだろう。そんな子供っぽい問いをわりと大事にしたいです。
僕たちが良いと思ったサービスを作る、自分が作りたいサービスをつくる、ほんとうに自分が良いと思ったもの、未来から過去を振り返って、誇りに思える。そんなサービスを作りたいと僕たちは考えています。
そして作るという行為を通じて、あーでもない、こーでもないと言いながら、僕たちがサービス作りを通じて楽しみたいなと。
そんな会社を目指したいと思って作ったのが今回の会社紹介パワポでした。
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