「人への興味が起業の理由」kiizankiizanのCEO井上にインタビュー 〜 小学生でのモノを売る体験とアパレルでやりたいこと〜

kiizankiizanが運営する「洋服の課題がある人」と「洋服の課題を解決するスタイリスト」を繋ぐメンズファッションサブスクサービスの「leeap」は、これまでの井上の「人への興味」が大きく関わっています。


そこで、今回はkiizankiizanのCEO井上に、これまでの経験となぜ「人への興味」があるのかを、kiizankiizanでCOOの大堂がインタビューをしました。


はじめての商売でやったこと

大堂:

今日はkiizankiizan代表である井上さんの素性を、明らかにしたいなと思います!どんな人で、何が好きなのか?もう全部教えてください。僕としても付き合い長いけど知らない話もありそうで楽しみです(笑)


井上:

何もないけどー(笑)お手柔らかにお願いします。


大堂:

まず井上さんの経歴をざっくり教えてください。


井上:

僕は高校卒業して19歳で会社を作ったので、一度も就職を経験していません。


大堂:

起業して、まずはどんな商売をしたんですか?


井上:

商売の基本は売るところから!と思っていたので、自分の家の物をヤフオク!で売っていましたが、これがすごく面倒くさい(笑)商品をデジタルカメラで撮影して、写真を取り込んで、本当に大変でした。これは僕と同じようにみんなも困っているだろうなと思って、自分が住んでるマンションの全室に「玄関に要らないモノを出して、このチラシを張ってくれたら査定します!」というポスティングをしたんです。


大堂:

自分が住んでいるマンションに?(笑)


井上:

そうそう。するとマンションのいくつかの家の前にモノが出されていました。そのモノを査定して、ひとつひとつを現金で買い取って、ヤフオク!に出品して売ってました。当時だとワープロが主力製品でしたね。ただ家の不用品の買取だと、カテゴリーも品質も安定しなくて、ブランディングがしにくかったので、専門特化していきました。


大堂:

なるほど、そこからどんな商材に専門特化していったんですか?


井上:

まずは仏壇の販売、翻訳系書籍やCDROMの取り扱い、電動自転車などの商品を扱って、最終的にパチスロ実機にしましたね。


大堂:

パチスロですか?また珍しい商材ですね。


井上:

ほんとにそう。自分としてもパチンコもパチスロもやったことがなかったけど、パチスロの機器を知れば知るほど奥深くて面白かったです。パチスロ内部には、いろんな電子機器が入っていて、頭脳のメイン基板、コインを感知するセレクターから吐き出しのホッパー、データが出る集中端子基盤まで。そうなるとオリジナルハードウエアをいろいろと作れることに気づきまして、そこからオリジナルのハードウエアやソフトウエアを外注のエンジニアさんと一緒に作っていきました。


「この人は何を考えているのか?」人への興味が子供の時からあった

大堂:

なるほどー。そもそもですみませんが、就職もせずに起業って珍しいと思うのですが、いきなり起業した理由はあったんですか?


井上:

父親も経営者だったので自分が将来に若くして起業するということをナチュラルな選択肢として持っていました。あとは人への興味というか、人って、何を考えて、何を思って、行動するんだろう?みたいなことを考えることが好きで、その試行錯誤をするには起業だと思ってましたね。前述の話なら、僕のチラシで人は要らない商品を家の前に出すかな?とか。あと起業の原体験と人への興味のエピソードとして、小学生のころに、従兄弟と二人で近所のスーパーで袋に入ったパインアメを買ってきて、個包装にバラしたパインアメを小さな机に並べて、1個10円の値札を張って売ったことがあります。


大堂:

売れるんですか?(笑)


井上:

売れなかったです(笑)

43号線という幹線道路の大型トラックが何台も通る中で売ってて、従兄弟と二人で「なんで売れないんだろうねー」ってなって、ふたりでサクラみたいなことをして、僕が「え?パインアメが1個10円って、めっちゃ安ない?」とか大声で言ってました。それでも売れなかったけど。このときも、人ってどうやったら物を買うんだろう。って実験をやってたんですよね。


大堂:

なんか戦後の子供みたいな話だな。他にも井上さんの人の興味についての話はあるんですか?


井上:

僕は「人がどんなときにどんな行動をするんだろう?」という行動原理を知りたい動機と、自分と違う知らない属性に興味がありました。例えば中学校に入ると先輩という属性が急に出来るんですよね。小学生まではみんな仲良しだったのに、なぜか1年先輩が高圧的になっている。1年前まで一緒にランドセルを背負ってたのに、、、


大堂:

あるあるですね(笑)


井上:

そうそう。なぜこんなに偉そうになるんだろう?と疑問に思って、彼らの行動原理が知りたくなるんですよ。あるとき先輩に「グラウンドを1周しろ」って命令されたので、ランニングの途中から後ろ向きで走ってみたんです。なら、めちゃくちゃ怒られました。俺としては指示はこなしているけど後ろ向きに走ったら、先輩がどう反応するのかを見たかったんですよね。

その後も電車で人に話しかけてみたりとか、シェアハウスに住んだりとか、今も変わらず人間の興味はありますね。


大堂:

エピソードが多いな。ってか、電車で人に話しかけないで。


井上:

ビジネスでいうと、 起業当時は一人じゃなくて、中高生時代のいろんな友人がジョインして一緒にワークしていたので、仕事を通じて友人を深く知れるのはめっちゃ楽しかったですね。


大堂:

そうなんですね。友達とワークしてみて何か感じたことはありましたか?


井上:

まず人の興味より、気づいたのは自分にスキルがないことでした(笑)それがスタート。ただビジネスの世界では、営業が強いスタッフがいて、デザインが強いスタッフがいて、エンジニアリングに強いスタッフがいて、みんなで事業を作ることを知って、何も出来ない僕はスタッフが活躍できるような環境整備を進めてましたね。人はどうやったら働きやすいのだろうか?とか考えてました。友達の性格も知っているので、どんなふうに接すると良いのかとかですね。


大堂:

なるほど、なるほど。


井上:

あと先程も言ったように僕にはスキルが無いので、デザインやプログラミングは誰かにお願いしないといけなくて、専門職の方と仕事をする機会が多くなりました。そこでの専門職の理解と専門職で働く人の学びはありました。はじめは「組み込みなんでベースはCですけどアセンブラも状況によっては必要ですね」って言われて、どえらい世界に来た・・・と思いましたけど、知らない世界の話が多く、職種ごとのプロの仕事からいろんな学びを得ましたね。


なぜ人はこの洋服を気に入るんだろう?ということに興味がある

大堂:

やばい、これまだ起業3年目ぐらいですよね。話が進まない(笑)現代に戻すと、そこから井上さんはなぜ「ファッション」の事業に至ったんですか?


井上:

途中の経歴はバッサリ削りましたが、今まで色んな事業をやってきてるんですよね。途中コンサルティングもやっているので、それを入れると結構な業種を経験しました。その経験を経て、改めて自分は事業内容への興味よりも圧倒的に人への興味があって、特に人の行動に興味があるなと。それで契機は忘れましたが、洋服はどうかと考えるに至りました。


大堂:

急に洋服でしたよね!


井上:

そう、急にね。洋服って理屈だけじゃないんですよね。何をもって、この人は「おしゃれ」って言っているのか、わからない領域。主観をベースにした個人の納得の世界です。これが利便性のサービスであれば「◯◯がネットでできる!」とか「○○が1クリックで出来る」みたいな合理的な世界なので、人の行動原理はもう少し読み解きやすいと思うんですよ。でも洋服は何を持って良いとなるのか分からない世界。謎が多い世界ですよね。今で言えば、アパレル業界も洋服を売るというファンクションを巨大化させてきて、ユーザーの洋服を着るニーズを吸収出来ていない点も面白いと思っていますが、ベースは非合理のなかでの「人の満足度」がどこにあるのか?を追求することが楽しいです。


大堂:

確かに、サービス開始当初は良くわからないことばっかりでしたね。


井上:

ほんとにそう。あと洋服みたいな主観をよりどころにしたサービスを作っていると、僕らがこのサービスをやらなかったら、こういうサービスってこの世にないんだろうなって思えるところが好きです。その混沌な世界にみんなで解決に向かっているのも楽しい。


ユーザーの気持ちが上がるサービスをつくりたい

大堂:

なるほど!抽象的かもしれないですけど、井上さんのleeapの理想は何かありますか?こんなふうになったらいいなとか、あれば教えてください。


井上:

おこがましいかもしれませんが、やっぱりユーザーが洋服を着て気持ちが上がってほしいというのがありますね。今はそれがやりきれてないと思っていて、そういう気持ちが上がる体験を提供したいなって、まず思います。


大堂:

そのためには何が大事だと思いますか?


井上:

ちょっと答えになっているか分からないですが、僕は「そもそも論」で考えたいと思っています。そもそも人って何があったら嬉しいんだろうなと考えたくなります。人の洋服の良し悪しをジャッジすることは主観だと言いましたが、「なぜ自分はこの洋服を着るべきなのか?」という論理性、自分は「これが好き、嫌い」という嗜好性による満足のふたつが大事だと考えています。ロジックと感性のふたつのバランスが大事です。それを担保するにはユーザーの声をきちんと聞くことが大事だと思っています。どこに着るのか?どう見られたいのか?ですね。


大堂:

最後にkiizankiizanが近い未来に達成したい事業のイメージ、組織のイメージがあれば、教えてください。


井上:

目の前にいるお客さんのキモチをあげたいーーー!さっきも言った気がするけど、大事なことなので今度は大きな声で言ってみました。まあKPIで言うなら、やはり継続率ってサブスクリプション型のサービスとして大切にしたい指標ですけど、僕らは「ユーザーがスタイリストに相談してくれた」とか、ユーザーから「洋服を着て、デートに成功した!」とかそういう声を大事にしていますね。そういう声を社内で共有したりしています。


あと組織の理想でいえば、そんな混沌なサービス作りに、新しい視点を持った人がKiizanKiizanに何人かいて、そんな人たちと一緒にサービス作りをしたいですね!


大堂:

確かに、この混沌にみんなでチャレンジをしていきたいですね!そんなこんなでインタビューを終わろうかな。1時間かかりました!今日は ありがとうございました!




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